整理技術研究グループ勉強会記録(2001年度)
「メディアの分析的研究」第9回
- 日時:
- 2001年9月17日(月) 19:20〜20:30
- 会場:
- 日本図書館研究会事務所
- 発表者 :
- 村井正子氏(p.71-75)
太田智子氏(京都外国語大学図書館)(p.76-81)
- テキスト:
- FRBRの輪読(第5章Relationships,p.71-80)
Functional Requirements for Bibliographic records : Fianl Report / IFLA Study Group on the Functional Requirements for Bibliographic Records. -- Munchen: K. G. Saur,1998.
およびhttp://www.ifla.org/VII/s13/frbr/frbr.htm
- 出席者:
- 吉田(帝塚山学院大)、田窪(近畿大学)、村井、尾松(奈良県立図書館)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)、蔭山(帝塚山大学図書館)、太田(京都外国語大学図書館)、堀池(京都大学大型計算機センター)
●第5章 RELATIONSHIPS
●5.3.2 表現形(expression)間の関係
・表現形間の関係は主に2つあり,1つは同じ著作の表現形間の関係と2つ目は異なる著作の表現形間の関係がある。
・同一著作がabridgement(要約版)として更新されると新しい著作と解釈できる。
・同一著作の場合のarrangement(music)は新しい著作と解釈できないこともないが分かりにくい文章である。
・異なる著作の場合の関係では実際例がなく,架空の例があげられており分かりにくい。表5.4の異なる著作の表現形の関係はwork-to-workの関係表と同じである。
・著作(work)の世界にbibliographicが出てくる。意図することがよくわからない。
●5.3.2.1 表現形(expression)レベルでの全体/部分の関係
・著作レベルの「全体/部分関係」と同様,表現形レベルにも「全体/部分」関係がある。
・マルチパートワーク(multipart work)は著作の一部が2冊以上に分かれて出版されたものである。
・ジャーナルは1つの著作と考えると1つの著作として編集者がいるという解釈だろう。また,岩波文庫などの文庫ものも1つの著作となるのだろう。この解釈は難しいように思われるが。。。
●5.3.3 表現形と著作の関係
・原著が特定しにくいような著作(例えば,源氏物語)に対する表現形との関係。
●5.3.4 実現形間の関係
・実現形間の関係は同じ表現形(expression)の中の実現形(manifestations)を含む。
・例であげられている「戦争と平和」の3巻ものの内,2巻目を取り出して2巻目を実現形(manifestation)としているように思えるがどうか。
==> ここは2巻目も実現形のコンポーネント(構成要素)としているのでいいのではないか。
・Reproductionは複製である。
・Reprintsは増刷である。
●5.3.5 実現形とアイテムの関係
・この関係は〇〇家所蔵の「源氏物語」のような複製物(写本?)が実現形(manifestation)である。
・アイテムを実現形にするにはマイクロフィルムでコピーをすることである。博物館でのレプリカを作ることと同じである。
・boundは合啜(がってつ)または合冊のことである。
・reboundは再合冊である。