整理技術研究グループ勉強会記録(2001年度)
「メディアの分析的研究」第11回
- 日時:
- 2001年10月17日(水) 19:20〜20:50
- 会場:
- 日本図書館研究会事務所
- 発表者 :
- 吉田暁史氏(帝塚山学院大)
- テキスト:
- FRBRの輪読(第7章 7.1-7.2まで)
Functional Requirements for Bibliographic records : Fianl Report / IFLA Study Group on the Functional Requirements for Bibliographic Records. -- Munchen: K. G. Saur,1998.
およびhttp://www.ifla.org/VII/s13/frbr/frbr.htm
- 出席者:
- 吉田(帝塚山学院大)、田窪(近畿大学)、村井、尾松(奈良県立図書館)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)、蔭山(帝塚山大学図書館)、堀池(京都大学大型計算機センター)
●第7章 Basic requirements for national bibliographic records(全国書誌レコードに求められる基本用件)
●7.1 機能性の基本レベル
・第6章における「利用者の行動」に対する属性および関係のマッピングは、全国書誌作成機関によって作られるレコードに含まれる基本的データに関して、研究グループのrecommendations(推奨)のための基盤として使える。
・全国書誌レコードは少なくとも以下の9つの項目を支援すべきである。
1) すべての実現形を発見
2) 特定の実現形の発見
3) 著作の識別
4) 著作の表現形の識別
5) 実現形の識別
6) 著作の選択
7) 表現形の選択
8) 実現形の選択
9) 実現形の入手
・7章で推奨は全国書誌における列記するために生成されるレコードに関係し、通常アイテム(ITEM)に関わるようなデータは含まない。
・従って、アイテムに関わる利用者の行動は扱わない。
討論)
==> 1)のすべての実現形を発見 において、the various expressions of a given work とは具体的にはシェークスピアのマクベスがビデオ化されるとかCDになることですね。
==> 1)の実現形の識別子とはBOOKのISBNですね。
==> 1)の works in a given series と何故、ここでシリーズが出てくるのか分からない?
● 7.2 要求される基本的データ
・表7.1から7.9までは全国書誌レコードの基本的な水準のために求められるデータを特定している。
・各表は3つの部分に分かれている。
1)まず、左側の欄は7.1節で示されるレコードによって支援される利用者の基本的行動があげられている。
2)中央の欄は表6.1-6.4で示された最重要の論理的属性および関係が示されている。
3)右欄は研究グループが最小限のデータ要求として推奨する個々のデータ要素が掲載されている。
討論)
・the minimum data requirementがここでは良く分からない。(勉強会ではすっかり忘れてしまっていましたが,6章で minimal setとしてIdentify an entity 部分でで出てきていました)
・右欄の各データ項目はISBDs通りであるがより狭く定義している場合がある。
・p.106の表7.6の中央欄における form of work とは何か? formとは従来は物的なものを表してきたworkの場合の物的なものとは何をさしているのか分からない?
・右欄においてISBDではタイトル関連情報があがっているがこの表ではあがっていない。
・何故、利用者が実体を発見段階ではデータ要素は索引記入を非自動的環境もとで配列する場合に限定して用いるのか。
・workは合集・論集などは一つひとつの著者から引けるようになっているのか。ここでは主体は実現形である。索引のところまで踏み込んでいるのか。
・GAREやGSAREとは何なのかよくわからない。
==> FRBRの1.2のapproach(p.4)で紹介の個所がある。また、NOTEでも出てくる。