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整理技術研究グループ勉強会記録(2002年度)

「ネットワーク情報資源の組織化」第11回


日時:
2002年11月14日(木) 19:20〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
河手太士氏(大阪樟蔭女子大学図書館)
テキスト:
DESIRE Information gateways Handbookのうち,
     Section 2: Information Issues の 2.Resource discovery
出席者:
吉田(帝塚山学院大)、蔭山(帝塚山大学図書館)、尾松(奈良県立図書館)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)、前川(堺女子短期大学)、安威(梅花女子大学図書館)、堀池(京大学術情報メディアセンター)

● INFORMATION GATEWAY のプロジェクトの例としてDESIREをとりあげています。
 今回はHandbookのうち,2.Resource discoveryについて学習を行いました。
・はじめに
 サブジェクト・ゲートウエイのサービスにおいては利用可能な最高品質の情報資源を見つけ・提供することはスタッフの時間および労力のもっとも大きいものである。従って,作業効率面で有効な方法を見つけることが重要。ゲートウエイ・マネージャーは情報資源の発見を支援するシステムを確保する必要がある。ゲートウエイ・スタッフは高品質の情報資源を効率的に探し出せる戦略を開発する必要がある。
<ゲートウエイ・マネージャーの役割>
1) 重複の回避
・他のゲートウエイとの重複の回避
 他のゲートウエイとの共同作業
 同時に複数のゲートウエイが探索できる相互検索機能
 メタデータの共有
・ゲートウエイ内の重複の回避(異なる主題を与える(異なる学問領域で情報資源を探す)
 異なる対象を与える(異なる情報資源でモニタリングする)
 SOSIGの例
 Section Editor : 特定の主題領域に対する責任を持つ
 Central staff : 一般的な情報源を探したり,利用者からの情報をモニターする責任を持つ
2) 適切な人材の確保
・ボランティア
・主題専門家
・図書館員・情報の専門家
3) リソース発見のためのトレーニングを提供
・裏技情報共有(TIPS)
・手がかり伝授(Hints)
4) リソース発見のためのスタッフ用支援システムの準備
・ゲートウエイに適切な情報資源の発見戦略のWebドキュメント
★ ここでいうWebドキュメントは何をさすのか?
 ==> ゲートウエイでの情報資源発見作業は分散配置(地理的にも)などでスタッフが活動している可能性が高いので,Web上でのドキュメントで情報共有をはかるのではないか。
・メーリングリストの活用
・ミーティングの開催
 以上と同様なものが「SOSIG」にもある。
5) リソース発見のための手助けとなるユーザーコミュニティに対するシステムの準備
・利用者から情報提供を受けるためのWeb入力フォーム
・対象範囲と選択基準の公開
<スタッフのための情報資源の発見戦略>
1) ブラウジング
・よく知られた専門家のホームページを探す
・団体のホームページを探す
・主題に基づいたサイトを探す
2) メーリングリストやそのアーカイブの利用
3) 配布リストやカレント・アウェアネス・サービスの利用
4) 探索ツールの利用
・特定の情報資源を探す
・コレクションの特定部分の構築
・他の情報源(例えばディレクトリ)の利用
・日付/団体/名前のリストを入手するための主題に特有のサイトの利用
・印刷物のインターネット版の探索
・特定の日付や人物の探索
・主要な団体がインターネット上に何か価値のあるものを公開しているかどうかを確認するための団体を探す
・主題領域についての自分の知識の利用
5) ニュースグループやフォーラムの利用
6) URL-minderやWeb agentの利用
 URL-minderはURL変更の有無の通知サービスを受けて情報資源先を最新にすることができる
7) 非インターネット情報源の利用
・会話
・Web公開での他人のブックマークの利用
・印刷された出版物
・TVなどどこにでも現れるURL
<新しいゲートウエイでの問題>
1) 最重要情報源の取り込みを最初に行う
2) カバーする主題領域の情報資源のいくつかの収集を保証するようなバランス
3) チーム内での責任の割り当て
4) 他のゲートウエイとの重複の回避
5) 情報資源の発見プロセスを行う前に,範囲と選択基準の明確化
<既存のゲートウエイでの問題>
1) コレクションの管理と,必要としたり,欠けている領域の収集
2) すべてのコレクションが同質であることの保証
★ 何を持って同質とするのか不明。
3) 新しい情報資源を出現と同時に見つけるための戦略
★ 発見のためのツールが提供が必要
4) コミュニティーの構築