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整理技術研究グループ勉強会記録(2002年度)

「ネットワーク情報資源の組織化」第14回


日時:
2003年1月9日(木) 19:00〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
川崎秀子氏(仏教大学図書館)
テキスト:
DESIRE Project 関連論文
Review of metadata : a survey of current resource description formatsの内,metadata formatの具体例
(1) CIMI p.18-21
(2) EAD p.26-30
(3) GILS p.39-44
出席者:
吉田(帝塚山学院大)、田窪(近畿大学),河手(大阪樟蔭女子大学図書館)、蔭山(帝塚山大学図書館)、川崎(仏教大学図書館)、尾松(奈良県立図書館)、堀池(京大学術情報メディアセンター)

●今回はDESIREプロジェクトのリソース記述問題について,種々のメタデータ
 調査報告書の具体例(CIMI,EAD,GILS)について勉強しました。
● CIMI(シミ, Computer Interchange of Museum Information)
 博物館情報のコンピュータ交換
・CIMIは博物館情報のコンピュータ交換のための標準フレームワークである
・フレームワークにはデータ標準の内容だけでなく,その交換プロトコル,交換フォーマット,通信関係の内容も含んでいる
・現在の主要なプロジェクトとしてCHIO(チオ,オンライン文化遺産情報)がある
・標準フレームワークはSGML DTDを利用し,Z39.50プロトコルで検索インターフェースを作成
・メタデータの記述要素は基本的な記述要素(Record Summary,Dates,Object Title, Name,Document Title,Editor,Person Name,Organization Name,Place,Rcoord Type)とサブジェクトの記述要素(Classification,Concept,Event,Material,Mark,Object,Object Identifier,Occupation,Role,Style/Movemrnt,Subject,Topic)や管理上のメタデータ,利用条件などの記述要素がある
・また,SGML DTDは一つではなく,ジャンルごとに作成・発展させることになっている。
・展示会カタログと壁説明書き用に,TEI Lite DTD(TEI散文DTDの切り張りバージョン)を活用,CIDOC(文書館関係)データモデルに基づいてTEI Lite フレームワークは修正された
・CIMIは情報資源の共有化などのために,CIMIプロファイルを作成
● EAD(イーエーディー,Encoding Archival Description ) コード化記録史料記述
・EADはアーカイブと写本コレクションの利用のために,LCとアメリカアーキビスト協会で開発された
・EADは文書や蔵書の発見を手助けするための記述の構造を提供
・EADはTEIガイドラインとUSMARCと関係している。データモデルはTEIヘッダーに基づいている
・記述要素は基本的な記述要素とサブジェクト記述要素,URI,管理的メタデータ利用条件や著作権などの要素がある
・Z39.50対応
● GILS(Government Information Locator Service,政府情報ロケータサービス)
・GILSは政府機関の情報を発見するための方法を提供
・GILSは比較的簡単なシンプルGILSとUSMARCへのマッピングを想定したレコードの2つがある
・Z39.50対応のGILSプロファイルも作成
・GILSプログラムはカナダ,オーストラリアの各国に影響を与えた
・記述要素は基本的な記述要素(Title,Author,Date of Publication, Place of Publication,Abstract,Agency Program,Resource Description)やサブジェクト記述要素(Controlled Subject Index,Subject Thesaurus, Subject Term Contorolled, Subject Term Uncontorolled, Controlled Term, Local Subject Index),URI,ホスト管理情報(連絡先情報) などがある
・Z39.50対応
・かなり複雑なメタデータフォーマットである
 --> Z39.50対応は単に情報提供サイト間の横断検索だけではなく,そのための項目の共通化ないしは共有する仕掛けが大切である
 --> メタデータ作成にあってはアプリケーション・プロファイルの必要性がある