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整理技術研究グループ勉強会記録(2003年度)

「最近における目録規則改訂動向」第5回


日時:
2003年6月27日(金) 19:00〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
川崎秀子氏(佛教大学)
テキスト:
"From ISBD(CF) to ISBD(ER) : Process, Policy, and Provisions" /
Ann Sandberg-Fox, John D. Byrum. Library resources and technical services. vol.42(2) pp.89-101 (1998)
(p.93"AREA 0: PRELIMINARY NOTESまで)
出席者:
川崎(仏教大学)、渡邊(神戸大学附属図書館)、吉田(帝塚山学院大)、安威(梅花女子大学図書館)、尾松(奈良県立図書館)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)

○背景
1990年 ISBD(CF)第1版が公表される。
 基準の対象・・・ソフトウェア・プログラムおよび機械可読データベース
 ★1990年代に「ディジタル情報」という概念はなかったのだろうか?
 ★"CF"ではなく"ER"という言葉があっても良かったのではないか。

1994年までにIFLAはISBD(CF)の改訂を決定。
 改訂の検討点
・インタラクティブ・マルチメディアやマルチメディアの取り扱い
 エリア1.、エリア3、エリア5の検討と改訂が必要
・光ディスクの取り扱い
 ISBD(CF)エリア5・・・「コンパクト・ディスク」としてCD-ROMだけをカバー
 光学的装置と磁気装置を区別するための語「disc」と「disk」の使用を検討(エリア5)
・インターネット上のリモート電子ファイルの取り扱い
 ISBD(CF)のエリア3で用いられる用語が不適当
 「データ」「プログラム」「データおよびプログラム」でインターネット上の様々なタイプの資源を識別するのに不適切
 ISBD(CF)のエリア7で提供されるリモート電子ファイルにアクセスするモードに関する情報の詳細化
・コンピュータ・ファイルの複製
 ISBD(CF)では、エリア5の条項においてコンピュータ・ファイルが代替の物理的なキャリヤーにおいて利用可能になる状況に制限されている。
 ★この問題を検討した結果、問題があるのではないか?
 ★1994年の段階での問題意識はこんな程度だったのだろうか?

1995年 検討グループが検討作業に着手
 7つの問題点
 (1) インタラクディブ・マルチメディア (2)一般誌量表示(GMD)
 (3)情報源 (4)複製 (5)ファイル表示 (6)出版の号
 (7)定義に関係あるポイントおよび質問の編集、出版の日付および特定資料表示

1995年9月 ISBD(ER)の草案の公開
 30以上の図書館協会および国立図書館の個人・代表からのコメントが提出される。
1997年7月 ISBD(ER)の最終版の公開

○ISBD(ER)のポリシーと条項
エリア6およびエリア8での変更は非常に小さい

エリア0
 ガイドラインに基づきインタラクティブ・マルティメディアは、それ地震のGMDで目録が作成されるユニークな種類であると確認される。
 ↓ ★"GMD"によって適用すべき規則が決まるのではないのか。
 インタラクティブ・マルティメディアの操作はコンピュータ制御技術の利用に特徴づけられるので、ISBD(CF)の範囲であるとされる。

 範囲・・・特定のmulti-ISBDの特徴を与えるように改訂される。

0.1.1の本文
 「書誌作成機間は、ISBD(ER)を最初に十分に利用し、適切に他のISBDsの条項を適用せよ」。しかし、資料に適切な他のISBDを適用することもできる。
 電子資料および取り扱い可能な方法に関連した版の問題・・・エリア2、エリア5への参照

0.2定義
 ISBD(CF)63語 → ISBD(ER9のドラフト 73語 → ISBD(ER) 101語

 0.5.1 情報源選択順序
 既存の規定を適応する際の困難さを解決し。、インタラクティブ・マルチメディアやインターネット・アイテムの増加に適応するための変更
(1)内部情報源へのアクセスが可能でない状況があるかもしれないという認識
(2)優先的な情報源に情報が欠落している状況における代替情報の指示
(3)全体としてアイテムに適応可能な情報を提供し、集合タイトルを含んでいる情報源の諸例を表示
(4)圧縮されているか判読不能なリモートアクセス・アイテムから情報をとる指示
(5)情報源での情報量が異なる場合。最も十分か完全な情報を持つ情報源を選択すべきという警告
 内部情報源のリストの拡張 ← インターネットやWWW情報アイテムの記述するため情報の第1のディスプレイ、TEIのヘッダー、その他の識別できる情報
 AACR2Rの9.0B1と一致する
 ★メタデータではないのか?
 
0.5.2 Prescribed Sources
 各エリアに規定されている情報源
  ISBD(CF)-言葉 → ISBD(ER) -図表
 エリア1、2、4、6の対象となる情報源 ・・・ 内部情報源、キャリアー上のラベル、文書、容器、付属資料
 エリア3、5、7、8の対象となる情報源 ・・・ どんな情報源も利用することが可能