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整理技術研究グループ勉強会記録(2005年度)

「セマンティックWebと資料組織法」第5回


日時:
2005年6月9日(木) 19:00〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
河手太士氏(大坂樟蔭大学図書館)
テキスト:
「セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門」 神崎正英著 森北出版株式会社 2005.1
  第3章 RDFの構文 3.4-3.6
出席者:
横山(大阪市立大学)、蔭山、戸上(帝塚山学院大学)、渡邊(神戸大学附属図書館)、川崎(佛教大学)、吉田(帝塚山学院大学)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)

第3章 RDFの構文
3.4 特別なリテラルノード
・言語の指定(言語タグ)・・・xml:lang属性を使ってリテラルノードの付与(例3.18)
 xml:langの値は属性を指定した要素とその子孫要素に適用される(属性の継承)
 ★xml:langの設定位置はどこでも良いのか?
・データ型の指定・・・rdf:datatype属性でデータ型のURIを指定(例3.20)
 XMLスキーマで定義されている基本データ型を用いる(2.4.3参照)
 実体参照・・・先頭に文書型宣言を置き、名前空間URI部分として定義し属性値の中参照(例3.21)
・XMLリテラル・・・グラフとして解析する必要のないXML断片。rdf:parseType属性で指示。(例3.22)
 属性値 “Literarl”:XMLリテラル
 “Resource”:空白ノード
 “Collection”:有限リスト

3.5 RDFと既存のXML文書
RDF/XMLの利用の利点・・・文章をコンパクトに記述
 既存のXML文章をRDFとして扱う可能性が開ける
・rdf:type・・・主語リソースが目的語クラスのインスタントであることを示すプロパティ(例3.23)
いくつかのリソースをクラスのインスタントとしてグループ化
型付ノード(typed node)・・・タイプ情報を持つノード
型付ノード要素・・・クラス名(URI参照)を修飾名としてノード要素のrdf:Descriptionを置き換えて省略表記されたノード(例3.24)

・XML文章をRDFのデータモデルを適用して解釈
 例3.25を接頭辞a:がhttp://example.com/business#に対応しているとすると、例3.26のように記述するとRDFのグラフが得られる。
(「接頭辞a:をhttp://example.com/business#に対応させる」
 =rdf:RDF の属性にxmls:a=”http://example.com/business#”と加える?)
 通常のXML文章をRDFとして処理・XMLベースのシステムをRDFベースのシステムに移行
 ←データの自動連携や再利用
・空白ノードの省略
 プロパティ要素にrdf:parseType=”Resource”を加える(例3.28)
 rdf:parseType=”Resource”はプロパティ要素をノード要素として扱う→既存のXML文章をRDFとして解釈するための便宜的な方法として有益(例3.30)
 *当該要素にデフォルト指定する(=DTDの属性リスト宣言で定義する)と、XML文章中にrdf:parseTypeを記述しなくてもRDFとしての処理が可能

3.6 RDFのさまざまな構文
・RDF/XMLの利点と難点
 利点・・・XML用のツールが利用できる
 他のXMLベースのシステムと相互運用しやすい
 馴染みやすい
 難点・・・かなり複雑 ← 柔軟性のための省略構文
 タグ量が増えて見通しが悪くなる
・N-Triples
 主語、述語、目的語のURIを<>で囲んで記述しその順番に並べる(例3.31)
 文の最後はピリオド
 空白ノード… _: (例3.32)
 言語タグ… @
 データ型… ^^
 簡便なテスト用構文という位置付け
・N3(Notation 3) (例3.34-3.38)
 修飾名が使える(修飾名は直接記述することによりURIと区別)
 同じ主語を持つプロパティは「;」でまとめて表記できる
 空白ノードを主語とするトリプルは全体を「[]」で囲むことによって主語の省略が可能
・Turtle
 N-Tripleの構文を元にN3の簡便な書式を加えたもの
・RXR (Regular XML RDF) (例3.39)
 トリプルを示す要素の中に主語、述語、目的語の各要素を列挙…「正規化された」構文
 主語…subject要素
 述語…predicate要素
 目的語…object要素
 URI…uri属性値
 データ型…datatyep属性
 言語タグxml:lang
 空白ノード…blank属性
 可能に