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整理技術研究グループ勉強会記録(2005年度)

「セマンティックWebと資料組織法」第11回


日時:
2005年11月18日(金) 19:00〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
河手太士氏
テキスト:
「セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門」 第7章 既知の語彙を用いたメタデータ記述
出席者:
蔭山、松井(大阪芸術大学)、渡邊(神戸大学附属図書館)、川崎(佛教大学)、吉田(帝塚山学院大学)、田窪(近畿大学)、横山(大阪市立大学)、河手

7.1 ダブリン・コアをつかう
ダブリン・コア…ウェブ上のリソースのメタデータを記述する語彙
  15の基本要素が定義されている…RDFでは「プロパティ」に相当
 (http://dublincore.org/schemas/rdfs/)
 ダブリン・コア精密化要素(Element Refinements)…基本15要素の意味を限定 →より明確な記述が可能に

7.2 FOAFを使う
FOAF(Friend of a friend)…人に関する情報を記述する→RDFの可能性を追求するプロジェクト
 名前空間URI:http://xmlns.com/foaf/0.1/
 人物だけではなく、人物に関する情報も記述することができる。
 書いた文書、撮影した写真、所属するクループをあらわすクラス
 名前、メールアドレス、趣味、プロジェクト、知人を表わすリソースへのプロパティ
*メールアドレスはURIとして扱われる。
IFP(逆関数型プロパティ)として用いるもの
 人物…メールアドレス(foaf:mbox)、ホームページ(foaf:homepage)
 組織・イベント…ホームページ(例7.5 7.6)
 知人関係の記述が可能(例7.7 7.8)
  →エージェントが芋蔓式に知人のFOAFを記述したRDFを集めることができる
 (foaf:knowsとrdfs:seeAlsoをたどることにより)

7.3 WordNetをつかう
WordNet…英単語の語義に同義語や上位/下位関係、全体/部分関係などの要素を加えた
電子的に利用できる意味ネットワーク
 WordNetのRDF版…名詞をRDFのクラス、その上下関係をサブクラスとして定義
 WordNetを利用する→RDFで記述する多くのリソースを体系的な位置づけが可能。
  →階層関係を利用した推論
WordNetクラスを利用してテーマなどを記述する→用語のぶれがなく検索が確実になる
 WordNetクラスをプロパティ値として用いる(例7.12)←OWL DLでは使う事ができない

7.4 語彙を探す
◎広く使われる語彙
RDF Site Summary (RSS) 1.0 (例7.13)
 サイトの新着コンテンツなどをメタデータとして記述し配信するための語彙
PRISM (Publishing Requirements for Industry Standard Metadata)  (例7.14)
 雑誌の記事をオンライン配布して再利用するためのメタデータ
 特徴…記事の分類・検索のための語彙や権利関係を表す語彙などが定義されている。
  プロパティ値の統制語彙を導入している
Creative Commons Licensing Project (例7.15)
 コンテンツ資料に関するライセンスをメタデータとして記述する語彙を公開
 特徴…cc:licenseのプロパティ値としてC.C.ライセンスを表すURIを定義してマシン処理を可能にしている
CC/PP (Composite Capability/Preference Profiles) (例7.16)
 利用者に適切なコンテンツを提供できるようにするための仕組み
Music Brains Metadata Initiative (例7.17)
 デジタル音楽の蓄積と交換のためのメタデータを記述する語彙
 オンラインミュージックの検索などに利用されている

◎語彙の登録サービス
SchemaWeb…新しいスキーマを紹介しているサイト
 人間による語彙の検索機能
 エージェントが語彙の定義を確認するための情報も提供
Ontaria…「セマンティック・ウェブのデータ」を収集しているディレクトリ
DAML Ontology Library…DAMLプロジェクトが提供するオントロジーのライブラリ
 キーワード、クラス名などによって語彙の検索ができる