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坪井誠太郎邸に関する設計図などの100点余りの書類を対象に、書類内で用いられているタームを切り出して分析し、
建築資料のオントロジーを構築する。
1:資料に使われているタームを切り出す。
書名のタイトルなどの記述から名詞と動詞を中心にタームを切り出す。
→建築資料で使用されているタームの把握
2:各タームを分析して、その背景にある意味や概念を分析する。
3:2の考察に基づいて建築資料に内在する概念体系を階層化し、オントロジーを構築する。
★「ターム」=「用語」
2と3でオントロジーを構築…資料内部の知識情報の概念を体系化
オントロジーツリーの上位階層(6つ)
「場所情報」…場所に関するターム
「構造体情報」…家の構造内のある部分を示すターム(「応接間」や「書斎」など)
「個人・組織情報」…個人組織に関するターム
「行為情報」…行為に関する情報(各種工事や事務作業など)
「単位・値情報」…長さなどの単位とその値の情報
「資料体情報」…書類や建築部材、建築材料などの資料に関する情報
インスタンス…書類で用いられているターム
・検索における概念検索の導入
・概念ツリーから直接各階層のクラスやインスタンスを選択できるようにした
・「場所情報」「構造体情報」「個人・組織情報」「単位・値情報」の観点から各資料の相関関係を図表し、
各相関図から資料にアクセスできるようにした。
↓
資料に記述されているタームを知らなくても検索できる
資料の関係性を視覚的に確認しながら資料にアクセスできる
・概念レベルでの検索が可能に
←建築資料内のタームの概念を階層化
・資料全体での位置を考慮した資料のアクセス
←資料のテキスト部分をタームの解説やオントロジーツリーと結び付ける
・資料間の関係性を基にした資料へのアクセス
←各資料相互の相関関係の可視化
(建築資料のアーカイブの観点)
・オントロジーが坪井邸の建築資料特性に沿った体系であるため、 他の建築資料にも適用できるかを
検討する必要がある。
(歴史的資料のアーカイブの観点)
・より長い文章が記載されている資料でも同様のオントロジーの構築が可能であるかどうかを検討する。