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整理技術研究グループ勉強会記録(2002年度)

「ネットワーク情報資源の組織化」第4回


日時:
2002年6月6日(木) 19:15〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
村井正子氏(京都精華大学情報館)
テキスト:
永田治樹:『学術情報と図書館』(丸善, 1997.5)6.2 「図書館目録の現状と将来」 6.3「メタデータの役割とその後」
出席者:
吉田(帝塚山学院大)、蔭山(帝塚山大学図書館)、村井(京都精華大学情報館)、尾松(奈良県立図書館)、河手(大阪樟蔭女子大図書館)、堀池(京大学術情報メディアセンター)

6.2と6.3の6章の残りを行いました。田窪先生からの情報を先に紹介
 著者の永田先生から本の作成時点での情報(用語定義など)と現在とでずれがあるので注意して欲しい,旨のコメントメールを紹介。
● 6.2 図書館目録の現状と将来
・「ネットワーク情報資源」とはインターネット上に存在する情報と定義。
・目録の今後の在り方をデータ面とサービスシステム面から検討する。
・各種のメタデータ。IAFAテンプレート,URC案,TEIヘッダーが紹介されているがURNよりURIの方が安定しているのではないか。URNなど実際に提供されているものが世界にあるのか。(前回もDOI記述などを例に紹介)
・テンプレートやヘッダーという区別があるが,どういう違いなのか。
 ==> メタデータの様式として,これらがある。
 情報の単位を送信する際に,どういう付加状態や情報を作成するのかによって異なってきたのではないか。例えば,送信する際に荷札と荷物を別々に送付するような場合。また,一緒に付けて送信する場合。
・OPACの世代は第1世代から第3世代と定義紹介があるが,現在のOPACはどういうレベルかわからない。内部はよく見えない。
 ==> 検索エンジンは進歩が速い。自然語入力にシソーラスが動いているものもある。同義語の利用・表示もある。単語の共出現による重み付け処理などもされている。また,リンク数によるコア情報などの判定によるランキング処理も付加されている。NIIのNTCIRなどのテストコレクション評価も行われている。
・OPAC自体の発展では益々,一次情報として電子ジャーナルなどの電子化データが増え,一次情報の入手が容易になってきている。
● 6.3 メタデータの役割とその後
・ネットワーク情報資源の特徴として,情報粒度(granularity)」の問題があがっているがどういうことをさすのか。
 ==> ネットワークの情報の特徴からどの範囲を情報と捉えるのか難しい。ページのどの階層までを単位とするのか。Webページ自体の信頼性の選択も難しいことなどさしているのではないか。NII(国情研)やNDL(国会図書館)などがメタデータを付加する動きなっているがここら辺りがやはり問題点として指摘されている。
・ネットワーク情報資源発見プロジェクトDESIREやROADSについても学習してみないといけないかもしれない。
★番外編
・前回の勉強会で調べるとなっていました内容の紹介がありました。
「MARCコミュニケーションインフォメーション」について(蔭山さんより)
これはMARC21のclassificationなどレベルのものに相当するものである。
米国の公共図書館でサービス対象としているもので,企業紹介情報などがある。日本では最近,これに似たようなものとして「学びネット」がある。