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整理技術研究グループ勉強会記録(2004年度)

「目録規則再構築の動向」第14回


日時:
2005年1月18日(火) 19:00〜
会場:
日本図書館研究会事務所
発表者 :
河手太士氏(大阪樟蔭女子大学図書館)
内容:
「日本目録規則(NCR)第2,3章改訂の内容」
出席者:
吉田(帝塚山大学)、渡邊(神戸大学附属図書館)、蔭山(帝塚山大学図書館)、河手(大阪樟蔭女子大学図書館)

参考資料
日本目録規則(NCR)第2章改訂案(検討会案 http://www.jla.or.jp/mokuroku/ncr2draft_20041203.pdf
日本目録規則(NCR)第3章改訂案(検討会案 http://www.jla.or.jp/mokuroku/ncr3draft_20041203.pdf
NACSIS-CAT「和漢古書に関する取扱い及び解説」PDF版
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/manuals/wakan_toriatsukai.pdf

NACSIS-CAT「コーディングマニュアル(和漢古書に関する抜粋集)」
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/manuals/wakan_cm.pdf
岡嶌偉久子ほか「天理図書館和漢古書目録規則(稿)―日本目録規則(NCR87rev.)に準じた−
「ビブリア天理図書館報」 Vol.112, p.166-124 (1999)

●対象となる資料
日本目録規則第2章・・・図書(和古書、漢籍に特有の項目については(古)と付し区別(2.0 通則))
日本目録規則第3章・・・写本、手稿などの書写資料
NACSIS-CATコーディングマニュアル(以下、「コ」)
・・・和漢古書は、原則として和古書1868年以前、漢籍1912年以前のもの
天理図書館和漢古書目録規則(以下、「天」)
・・・和書は明治より前のもの、漢籍は主に辛亥革命以前のもの、 朝鮮本は李朝末期までのもの

●記述の対象
「個別資料に記述を作成」
2.0.2.1Cの追加
第3章・・・1.0.2への参照から「個別資料または個別資料の集合ごとに、別の記述を作成」に変更

●記述の情報源
2.0.3.1, 2.0.3.2Aを追加し。旧規則では優先順位あり。
3.0.3.1 明治以降の資料と江戸時代までの資料と情報源をおよびその優先順位が異なるように変更。
(改訂前)
 ア) 標題紙または表紙のあるもの
 (1) 標題紙,奥付,表紙。ただし,日本および中国,朝鮮の古写本は原則として巻頭による
 (2) 巻頭,見出し、および本文等
 (3) 帙,箱等の容器
 (4) その資料以外の情報源
 イ) 標題紙および表紙のないもの
 (1) 巻頭,見出し
 (2) 本文,およびその書写資料自体
 (3) その資料以外の情報源
(改訂後)
 ア) 明治以降の資料
 (1) 標題紙,奥付,表紙
 (2) 巻頭,見出し
 (3) 本文およびその資料本体
 (4) 帙、箱等の容器
 (5) その他資料以外の情報源
 イ) 江戸時代までの資料
 (1) 資料本体
 (2) 箱・帙等の容器
 (3) その他資料以外の情報源
 個別資料の集合について情報源(3.0.3.1A)、複製物の情報源(3.0.3.1B)の追加
3.0.4 エ) 製作年に関する事項
  用語の変更・・・「製作地」が「書写地」、「製作者」か「書写者」、「製作年」が「書写年」に

●本タイトル
2.1.1.1Aの追加。書誌的巻数を「,スペース」から「スペース」に続けて記述するよう修正。
2.1.1.2B .2.1.12C 2.1.1.2D 2.1.5.2Eに古和漢書に関する条項を追加。
2.1.5.2Gの追加。漢籍における責任表示の前に王朝名を丸かっこに入れて記録することも可能に。
3.1.1.2Cが追加。旧版の3.1.1.2Cは3.1.1.2Dに移動し一部修正。
3.1.5.1, 3.1.5.2 の参照先の変更。

●版表示
2.2.1.1D の追加。

●出版・頒布・製作に関する事項
2.4.1.1D 2以上の出版地があるときは、全て記録。
 (別法:顕著なもの、最後のものの順で一つの組を選んで記録し、[ほか]と補記して省略。)
2.4.2.1D 一つの出版地に2以上の出版社などの表示があるときは、顕著なもの、最後のもの順で代表とする一つを選択して記録する。
 (別法::2以上の出版社などの表示があるときは、顕著なもの、最後のものの順で一つを選択)。
2.4.3.1Cの追加 刊行年を「刊」という用語を付して記録。
2.4.3.1Dの追加 印行年が判明した場合は「印」を付して、丸かっこに入れて付記。
2.4.3.2Eの追加 資料に表示されている紀年を記録。西暦は補記。
3.4.0.1 3.4.0.2 の「製作」がすべて「書写」に変更。
3.4.0.3 の参照先が、2.4.0.3から1.4.0.0Eに変更。
3.4.1.2B-C の追加。
3.4.2.2A 書写者は「転写」「自筆」「写」という語を付与して記録する。
3.4.3 書写年の記録に関する事項がより詳細に定められる。

●形態
2.5.1.2D の削除
2.5.1.2G の追加 「冊」以外の語(「巻」「軸」など)の使用を認める。
2.5.3.2C 任意規程の追加 縦横の長さを「×」印で結んで記録する。
 大きさを書型に対応させた用語等を丸がっこに入れて記録することができる。
3.5.3.2 外形の高さをセンチメートルの単位で,端数を切り上げて記録する。
 ※「天」:外形の縦、横の長さを「×」印で結び、センチメートル単位で小数点以下1桁まで記録する。
 ※「コ」:縦・横の順でその長さを「×」で結んで記録することができる。大きさを紙型に対応させた用語等を丸括弧に入れて付記することができる。
3.5.3.2A-D の追加。

●注記
2.7.4の追加 和古書,漢籍に適用する注記
3.7.3.0 の修正
3.7.3.2 「責任表示に関する注記」の追加。
3.7.3.5 「形態に関する注記」がより詳細に。
3.7.3.8-10 の追加。

★AACRにおける「古書」「書写資料」のあつかいはどうなっているのか?